手術について

手術室

中部眼科では白内障手術をはじめ、糖尿病網膜症や網膜剥離、黄斑円孔、黄斑前膜などに対する網膜硝子体手術や、翼状片手術、緑内障手術を行っています。手術はすべての症例を松村(院長)が執刀します。

手術日は基本的に月曜日と水曜日で、白内障手術のご要望があれば2週間以内に手術予約を入れるように心がけています。手術希望者が多い場合には枠を拡大して、手術までの待機期間を短くするようにしています。

また入院設備がありますので、日帰り、入院どちらでも対応できます。遠方にお住まいの方や独り暮らしの方は入院手術をおすすめします。白内障手術に関する詳細は、『白内障、術前・術後の流れ』をご覧下さい。

専門手術

白内障手術について

白内障とは、カメラに例えるとレンズに相当する水晶体が濁って光が通りにくくなる病気です。
この濁った水晶体を超音波で取り除いて人工の眼内レンズを挿入します。視力の向上が期待できることはもちろん、手術方法の進歩によって以前に比べるとより安全、正確にできるようになりました。
ただ、緑内障や糖尿病網膜症など他に病気がある場合は視力の出具合は制限される事があります。

手術は10分

手術は主に球後麻酔で行います。手術中は医師と会話もできます。痛みはほとんどなく、手術時間は約10分ですが、麻酔、準備等がありますので、入室されてから手術室を出るまで約20~25分位かかります。
手術後30分ほど休んでからご帰宅いただけます。希望により入院も可能です、ご相談ください。
なお、多焦点レンズ(高度先進医療)はニーズが少ないため、当院では現在採用していません。

白内障、術前・術後の流れ

手術のなかでも一番ポピュラーで症例の多い白内障について解説します。

1. 手術に至るまで

(1) 手術を受けると決めた時点で採血と次回の検査予約
(2) 予約日に来院し、術前検査(眼内レンズ測定など)
(3) 医師の診察と手術日程の決定、手術の説明
(4) スタッフから確認事項の説明


2. 手術当日

(1) 指定された時間に来院し術前の点眼開始
(2) 手術室へご案内
(3) 手術終了後の安静(30分程度)、注意事項の説明
(4) 会計をして帰宅


3. 手術翌日

(1) 朝8時15分に来院(日帰り手術)
(2) 検査と医師の診察
(3) 次回外来の予約、術後点眼薬の処方箋発行
(4) 最寄りの薬局で薬をとる
(5) 術後の点眼開始

緑内障手術について

目の奥には、外から入った光を受け取る神経があります。緑内障とは、何らかの原因でこの視神経が障害され見える範囲(視野)が狭くなっていく病気です。眼圧の上昇がその原因の一つと言われています。
手術は、基本的に薬物療法やレーザー治療で目標とする眼圧に達しない場合が適応となります。
薬物療法やレーザー治療もそうですが、手術も視力や視野を良くするのではなく、眼圧を下げて緑内障の進行を防止し、失明を予防するために行います。

術後経過が重要

当院の緑内障手術は線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)を行っています。 線維柱帯を一部分、切除し、房水の出口を別に作る手術です。手術時間は約60分、点眼と注射による局所麻酔でおこないます。手術中の痛みはほとんどありません。手術後もさほど痛くありませんので安心して受けて下さい。
入院期間は約1週間、手術後、眼圧が安定するまで眼球マッサージやレーザーによる縫合糸の切開など術後経過が重要になります。
緑内障は手術が済んでも、治療が終わった訳ではありません。 眼圧の経過などを診ながら根気よく治療を続け、生涯に渡って通院が必要な病気です。
手術や普段の診察について、ご不明な点やご心配な点がありましたら、遠慮なく医師、スタッフにお尋ね下さい。

硝子体手術について

硝子体手術とは眼球の内部にある硝子体というゼリー状の組織を除去し、直接目の内部に治療を行う手術です。眼科領域では最も高度な手術の一つです。
手術を行う代表的な疾患は糖尿病網膜症、網膜剥離、黄斑円孔、黄斑上膜、硝子体出血などが挙げられます。

最新のシステム導入

当院の硝子体手術は、25Gシステム(創口約0.5㎜)を用いた、極小切開硝子体手術を主に採用しております。また手術顕微鏡には広角観察システム(Resight)を設置し、より低侵襲な硝子体手術が可能となりました。
最新の設備と熟練したスタッフにより安全で確実な手術を行っており、緊急を要する症例にはすぐに対応できる体制を整えています。

翼状片手術について

翼状片とは角膜に結膜の下の細胞が異常増殖して入り込んでくる病気です。たいていは鼻側から伸びてきますが、まれに耳側から伸びてくることもあります。
翼状片が大きくなって瞳の近くまで伸びてくると乱視が発生します。視力に影響してくると手術が必要です。ただし、手術をしても再発することが多く、この傾向は年が若いほど顕著です。

再発率低下への取り組み

当院の翼状片手術は角膜から翼状片組織を丁寧にはがし、結膜の下にある組織も可能なかぎり切除します。その後、切断された結膜部に遊離結膜弁移植を行います。年齢、再発眼、翼状片の大きさ等により細胞増殖を抑える薬(マイトマイシンC)を使用し再発防止を行う事もあります。

  • 点眼麻酔、局所麻酔
  • 所要時間:約45分